初心者の方でも簡単に始められるEA(エキスパートアドバイザー)自作ツールについて詳しく解説するこの記事では、EAの基礎知識から始まり、自作の利点や注意点、さらには代表的なEA自作ツールの紹介とその比較までを網羅します。この記事を読むことで、EAを自作することで得られる柔軟性やコスト削減のメリット、および技術的なチャレンジといったデメリットを理解できるようになります。具体的なツールの選び方や、実際にEAを使って賢く資産運用をスタートする方法まで、ステップバイステップで学ぶことができます。これにより、EA自作に対する不安を解消し、自分だけのEAを使った資産運用を始める手助けとなるでしょう。
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EAとは?自動売買の基本を理解しよう
EAの定義と役割
EAとは、「Expert Advisor」の略で、自動売買を行うためのプログラムのことです。主にMetaTraderという取引プラットフォーム上で動作します。設定された条件に従って、EAは取引を自動的に行います。
EAの役割は、トレーダーの取引を自動化することで、感情に左右されずに一貫した投資を行うことや、複雑な計算を瞬時に行い、多くの取引チャンスを逃さずに活用することができます。
自動売買の仕組み
自動売買の主な仕組みは、取引戦略をプログラム化することで実現されます。具体的には、以下のステップで構成されます。
- 取引条件の定義:成功したトレードの特徴を明確にし、それを条件として定義します。
- エントリーとエグジットルール:取引を開始するタイミングと終了するタイミングを具体的にプログラムします。
- 資金管理:リスクを管理しながら運用するためのルールを設定します。
これらのステップを通じて、自動売買はトレーダーのストレスやミスを軽減し、時間を効率的に使うことが可能となります。
EAの歴史と進化
EAの歴史は非常に古く、1980年代には既にデータを基にした取引が行われていました。しかし、コンピューターの進化とともに、その精度や速度は驚異的に向上しました。
近年では、高度なアルゴリズムやAI(人工知能)を駆使したEAも登場し、一層の進化を遂げています。これにより、ヒューマンミスの削減や、市場の変動に迅速に対応する能力が高まっています。
以下は、EAの進化とともに進歩してきた主要な技術とその役割を示したものです。
時代 | 技術 | 概要 |
---|---|---|
1980年代 | 初期のアルゴリズム取引 | 単純な取引条件に基づいてバッチ処理が行われた。 |
1990年代 | PCによる取引 | 個人でもコンピュータを使って取引が可能になる。 |
2000年代 | MetaTraderの普及 | プラットフォーム上でEAが活用されるようになる。 |
2010年代 | 高頻度取引(HFT) | 超高速で大量の取引を行う手法が確立。 |
2020年代 | AI搭載EA | 人工知能を活用した高度なEAが一般化しつつある。 |
このように、EAの進化は技術の進歩とともに進んでいます。特に近年のAI技術の導入により、既存のEAでは考えられなかった新しい取引戦略やリスク管理技術が登場しています。これにより、トレーダーたちはより高度な取引を行うことが可能になりました。
EA制作ツールとは
代表的なEA自作ツールの紹介
MetaTrader のMeta Editor
MetaTraderのMeta Editorは、プロフェッショナルトレーダーから初心者まで幅広く使用されている強力なツールです。
このツールを使えば、自由にEAを作成し、テストして実際のトレードに適用できます。Meta EditorにはMQL4およびMQL5といった言語でプログラムを書くことが求められますが、豊富なサンプルコードや詳細なドキュメントも提供されているため、学習意欲が高い人は始めることができます。
MetaTraderは取引履歴などのバックテスト機能も充実しており、EAの効果を検証するのに役立ちます。また、MQL5コミュニティには多くのトレーダーが集まり、情報共有やサポートを受けることも可能です。
ゴゴジャンのEAつくーる
ゴゴジャンの『EAつくーる』MT4・MT5対応 は、プログラミングの知識がなくても簡単にEAを作成できるツールです。
これは直感的な操作性と分かりやすいインターフェースが特長で、初心者でも容易に利用できます。また、ゴゴジャンのコミュニティを利用することで、他のユーザーと情報交換や問題解決ができる点も魅力です。EAつくーるには多数のプリセットパラメーター設定があり、ウィザード形式で案内が進むため効率よくEAを作成できます。
さらに、ゴゴジャンでは定期的にウェビナーやセミナーが開催されているため、新しい技術や戦略の学びも得ることができます。
ゆる楽でも動画で紹介していますので参考にしてみてください。
『EAつくーる』MT4・MT5対応
誰でもノーコードでEAが作れる岩ツクール
岩ツクールは、ノーコードでEAを作成できる画期的なツールです。
プログラミングの知識が全くなくても、ドラッグ&ドロップの操作だけでEAを作成することが可能です。また、テンプレートやプリセットも豊富に用意されており、自分のトレード戦略をすぐに反映させることができます。アノマリー、ブレイク、ナンピンマーチン、オシレーターナンピンマーチン、朝スキャ、朝デイとテンプレートを参考にしてカスタマイズするだけでオリジナルのEAが作れます。
岩ツクールは、シンプルな操作性と充実したカスタマイズ機能を備えており、パラメーターや条件の設定も視覚的に行えるため、初心者でも高度なトレード戦略を構築しやすいです。さらに、Discordでのサポートもあり、操作方法やトラブルシューティングも迅速に対応してもらえます。
自作ツールの比較(Meta Editor・EAつくーる・岩ツクール)
ツール名 | 主な特徴 | 対象ユーザー | 長所 | 短所 |
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Meta Editor | 高度なカスタマイズと豊富なサンプルコード | 中級者から上級者 |
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EAつくーる | 直感的な操作とコミュニティサポート | 初心者から中級者 |
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岩ツクール | ノーコードでのEA作成 | 初心者向け |
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EAを自作するメリットとデメリット
EAを自作するメリット
自分の運用スタイルに合わせられる
EAを自作する最大のメリットは自分の運用スタイルに完全に合わせることができる点です。既製品のEAでは対応できない特殊な取引ルールやタイミングに基づいた戦略を実装できます。これにより、運用の柔軟性と効果を最大限に引き出すことが可能です。
例えば、スキャルピングに特化した戦略や特定の時間帯のみ取引する設定など、自分のトレードのスタイルや希望に合わせた仕様を作り込むことが可能です。さらに、市場の変動に応じてリアルタイムで戦略を調整することで、より高いパフォーマンスを期待できます。
EA導入のコストの削減
市販されているEAは、その機能や性能によって価格が高額になることがあります。しかし、EAを自作することでソフトウェア購入費用を抑えることができ、コストパフォーマンスを高めることが可能です。ただし、開発には一定の知識と時間が必要です。
EAの開発に必要な主要なコストは、プログラミングツールや開発環境の準備に限られます。これにより、頻繁に購入する必要がある既製品EAのライセンス費用と比較して、大幅なコスト削減が見込まれます。
ロジックの把握
自作EAならば、その取引ロジックを完全に理解することが可能です。既製品のEAを使う場合、その内部ロジックについて詳しく知らないまま使うことが一般的ですが、自作EAではロジックを設計し、理解することができます。これにより、予期せぬ取引やリスクを軽減することができます。
例えば、「移動平均線のクロスオーバーでエントリー」「RSIが某一ラインを超えたら決済」といったルールを自作EAに組み込むことで、リスク管理がしやすくなりますし、自分自身の意図を反映した戦略が取れます。特にアドホックな市場変動に対しても、柔軟に対応できるようになります。
自作EAを販売して収入を得ることが出来る
自作のEAが高性能である場合、それを販売することで追加の収入源とすることも可能です。これにより、副業として収入を得る事が出来ます。
日本国内でも、ゴゴジャンやレッツリアル、MQL5などのプラットフォームを利用して、EAを他のトレーダーに販売することができます。さらに、自身のEAの実績を公開することで市場での信頼性も高め、収入を増やすチャンスを広げることが可能です。
EAを自作するデメリット
技術的なハードル
EAを自作するには、プログラミングの技術が必要となります。特に初心者にはこの技術的なハードルが大きな障壁となることがあります。プログラミングの習得には時間と学習が不可欠です。
PythonやMQL4、MQL5といったプログラミング言語の基本的な知識が必要で、これに関する学習リソースも豊富ではあるものの、初心者が独学で習得するには相当な労力がかかります。特にプログラムのバグを解決するためのデバッグ作業は専門知識が求められます。
しかし、ノーコードでプログラミングの知識が無くてもEA自作ツールを使うと初心者でもEAが自作出来ます。
開発と運用にかかる時間
EAの開発には時間がかかります。また、運用開始後も継続的な改善や調整が求められます。これらの作業は全て時間と労力を必要とします。時間が限られている人にとっては、この点が大きなデメリットとなり得ます。
開発プロセスにおけるステップは多く、仕様設計、プログラミング、バックテスト、フォアードテスト、リアル口座運用など、各フェーズでの試行錯誤とフィードバックが重要です。したがって、EAの性能を最大化させるには最低でも数週間から数ヶ月の継続的に検証が必要です。
リスク管理の難しさ
EAを自作するということは、自らが全てのリスクを管理しなければならないということです。市場の変動や予期せぬ動きに対応するためにリスク管理の知識とスキルが必要です。適切なリスク管理ができないと、大きな損失に繋がる可能性があります。
適切なストップロスの設定やロットサイズの調整など、具体的なリスク対応策を企画し実装することが求められます。また、市場のテクニカル要因やファンダメンタルズ分析に基づく判断が必要となり、それに応じてEAをカスタマイズするスキルも必要です。
メリット | デメリット |
---|---|
自分の運用スタイルに合わせられる | 技術的なハードルが高い |
EA導入コストの削減 | 開発と運用にかかる時間が多い |
ロジックの把握が容易 | リスク管理が難しい |
自作EAを販売して収入を得る可能性 | 市場に対応するリスク知識が必要 |
EAを使った資産運用の始め方
ステップ1: 目標設定と計画立案
資産運用を始める前に、まず具体的な目標を設定することが重要です。どのくらいのリターンを期待するのか、リスク許容度はどの程度かを明確にしましょう。このステップを踏むことで、適切な運用プランを立てることができます。
- 目標金額の設定
- 運用期間の決定
- リスク許容度の確認
目標金額は、例えば「年間5%の収益を上げる」といった具体的な数字を掲げることが効果的です。また、運用期間についても短期的(数ヶ月)・中期的(1年程度)・長期的(5年以上)などのスパンで考えるとよいでしょう。リスク許容度については、自分がどれだけの損失まで許容できるかを事前に把握しておくことが欠かせません。
ステップ2: 利用するツールの選定
目標が設定されたら、次にEAを自作するためのツールを選びます。以下に代表的なツールを紹介します。
ツール名 | 特徴 |
---|---|
MetaTrader のMeta Editor | 高度な機能を持つが、プログラミングの知識が必要 |
ゴゴジャンのEAつくーる | 初心者にも扱いやすく、テンプレートを利用可能 |
岩ツクール | ノーコードでEAを作成できるため、プログラミング知識不要 |
各ツールの特徴をしっかりと把握し、自分のスキルや目標に最も合ったものを選択しましょう。例えば、プログラミングが得意な方はMeta Editorを選ぶと良いですが、初心者やプログラミングが苦手な方はゴゴジャンのEAつくーるや岩ツクールが適しています。
ステップ3: EAの開発とテスト
ツールを選定したら、いよいよEAの開発に取り掛かります。プログラミングが必要なツールを選んだ場合は、コードを書いて設計します。具体的な操作方法は各ツールのチュートリアルを参考にしながら進めると良いでしょう。その後、必ずビジュアルでのバックテストを行い、様々な市場条件下で適切に動作するかを確認します。
- EAの設計とコーディング
- 過去データに基づくバックテスト
- テスト結果の分析と改良
バックテストでは、過去の市場データを利用してEAが正常に動作するかをチェックします。このプロセスで、不具合や改善点を見つけ出し、EAを最適化することが重要です。最適化はやり過ぎるとカーブフィッティングになるので注意しましょう。バックテストの結果を振り返り、リスクとリターンのバランスが取れた信頼性の高いEAを作成することが目標です。
ステップ4: 実運用とフィードバック
EAの開発とテストが完了したら、次に実運用を開始します。最初は少額の資金で運用を始め、市場の状況に応じてフィードバックを行います。EAの性能をリアルタイムでモニタリングし、必要な調整を加えていきます。
- 少額資金での運用開始
- 実運用中のフォローアップ
- 運用結果のフィードバックとEAの改良
例えば、最初は10万円程度の資金でスタートし、運用状況をチェックしながら徐々に資金を増やすと安全です。実運用中のフォローアップでは、定期的にEAのパフォーマンスを確認し、必要があればロジックの見直しや改良を行います。このように継続的にフィードバックを行うことで、長期的に安定したリターンを得ることができます。
よくある質問とトラブルシューティング
よくある質問
EAの動作が不安定です。どのように対処すれば良いですか?
EAの動作が不安定な場合、以下の点を確認してみましょう。
- インターネット接続の安定性を確認します。サーバーとの接続が不安定だとEAも動作に支障をきたします。
- MetaTraderのログファイルを確認し、エラーメッセージが出ていないか調べます。
EAのバックテスト結果が思ったように出ません。改善するためのヒントはありますか?
バックテスト結果が期待通りでない場合、以下のステップで改善を試みます。
- EAのパラメーターを見直しましょう。特にリスク管理の設定やオーダーの条件が重要です。
- 異なる期間や通貨ペアを変えてテストを行うことで、特定の市場状況に対する強さを確認します。
- 過去の経済イベントや市況の変化もテスト結果に影響を与えるため、その点も考慮に入れましょう。
無料で使えるEA自作ツールはありますか?
いくつかの無料のEA自作ツールがあります。MetaTraderのMeta Editorは、代表的な無料ツールの一つで、多くの機能を備えています。ただし、プログラミングの知識が必須です。
有料のEAと自作EAの違いは何ですか?
有料のEAはプロフェッショナルによって開発され、テストが行われるため、安定性と信頼性が高い場合が多いです。一方、自作EAは自分の運用スタイルに合わせて細かくカスタマイズできる点が強みです。ただし、自作するための技術的な知識が必要となります。
この違いの背景には、有料のEAが多くのリソースと時間をかけて開発される一方で、自作EAは個人のスキルと時間に依存するため、品質や信頼性に差が出るという事もあります。
自作EAの販売方法は?
自作EAを販売する方法はいくつかあります。
- ゴゴジャンのようなEA専用のマーケットプレイスで販売することができます。
- 自分のウェブサイト・SNSを通じて直接販売する手段もあります。
- noteやヤフオクなどのサービスを利用して販売する事が出来ます。
トラブルシューティングの基本
EAが突然停止しました。何故ですか?
EAが突然停止する原因はいくつか考えられます。
- MetaTraderのログファイルを確認し、エラーメッセージが出ていないか確認しましょう。
- EAの動作に必要なファイルや設定が正しくされているか確認します。
- 自分が利用しているVPS(Virtual Private Server)の状態も確認する必要があります。
エラーメッセージが表示されました。どう対処すれば良いですか?
まず、表示されるエラーメッセージを理解するために、MetaTraderの公式ドキュメントやフォーラムを参考にしましょう。多くの場合、エラーメッセージの内容に従って対処することができます。エラーコードをインターネットで検索するのも有効です。
EAのパフォーマンスが低下しています。どうすればいいですか?
EAのパフォーマンスが低下した場合、
- まずは過去のトレード記録を見直し、何が問題かを特定します。
- バックテストやフォワードテストを再度行い、改善点を探ります。
- 新しい市場条件に合わせてパラメーターの再設定を行うことも考慮すべきです。
EA自作ツールのライセンスが期限切れになりました。どうすればいいですか?
EAのライセンスが期限切れになった場合、以下の手順で対応します。
- ライセンスの提供元に連絡し、更新方法を確認します。
- 再度ライセンスを購入することで問題は解決します。
トラブル | 原因 | 対処法 |
---|---|---|
EAが動作しない | インターネット接続不良 | インターネット接続を確認し、再接続する |
バックテスト結果が思わしくない | パラメーター設定が不適切 | パラメーターを見直し、再テストする |
EAが突然停止する | VPSの状態不良 | VPSの状態を確認し、必要なら再起動 |
エラーメッセージが表示される | 設定ミスやファイルの不備 | MetaTrader公式ドキュメントを参照し、設定やファイルを修正する |
EAのパフォーマンスが低下 | 市場条件の変化 | トレード記録を見直し、バックテストを再度行う |
EA自作ツールのライセンスの期限切れ | ライセンス更新の未対応 | 提供元に連絡し、再契約する。買い切り版を購入する |
まとめ
初心者がEA自作ツールを使って資産運用を始めるには、基本的なEAの理解と適切なツール選定が重要です。MetaTraderやEAつくーる、岩ツクールなどは、初心者にも使いやすい代表的なツールです。EA自作のメリットとしては、自分の運用スタイルに合わせられることやコスト削減、ロジックの把握、販売による収入が挙げられます。しかし、技術的なハードルや開発・運用にかかる時間、リスク管理の難しさもデメリットとして存在します。成功するためには、目標設定と計画立案、ツール選定、開発とテスト、実運用とフィードバックの4ステップが欠かせません。以上を踏まえ、自作EAを活用して効果的な資産運用を目指しましょう。